2017年5月5日金曜日

4/16集会決議

 

2009年、埼玉県在住のフィリピン人一家の「追放」を叫ぶヘイトデモ=在特会をはじめとする差別・排外主義勢力との闘いは、この時のカウンター行動をきっかけに開始された。

 8年後の今、反ヘイト・反レイシズム運動はこの問題を社会化し、ヘイトデモを阻む一定の成果を勝ち得てきたが、社会的状況は悪化の一途をたどっている。街頭からネット空間までヘイト・レイシズムは凄まじい勢いで増殖し、沖縄の辺野古・高江の闘いに対しては、警察権力の弾圧と一体となって差別・デマ攻撃―バッシングにのりだした。この攻撃はまた「共謀罪」法案が狙う運動つぶしに通底するものだ。日本会議と癒着する安倍政権も、「教育勅語」肯定発言にも体現されているように、その醜悪なる本性を露わにしながら改憲―戦争のできる国へ向かっている。

 トランプの大統領就任以降のアメリカでは、あからさまな移民排斥、人種差別発言と司法もメディアも敵に回す政策など排外主義ナショナリズムを剥き出しにした政権に対して、国内はもとより全世界で怒りと反撃の狼煙が上がった。

この事態に、安倍政権はトランプに恭順の意を示し、差別・排外主義勢力が喝采を送る一方で、世界の怒りの声に連帯する声は圧倒的に弱いのが日本の現状である。それどころか、未だにポピュリズムの問題に解消したり、グローバリズムに対する反乱だのといった論調がまかり通っている。しかし、何よりも問題とすべきは、そもそも民主主義国家?としては信じがたき難民受け入れの少なさ、外国人の人権を踏みにじる旧態依然の入管体制・政策、移住労働者への不当な搾取・差別的処遇ではないのか。それらを放置することなく根本から改めさせ、現状を変革してゆくこと抜きに、国境を越えた連帯も空疎なスローガンでしかない。

 4.16ACTIONは、そうした現状認識と危機感をもった運動体が結集し、各々が連帯・共闘関係のなかで積み上げてきた個別課題を共有しながら、個別課題を越えた共同討論・共同闘争の地平をともに作り出すステップとして準備された。まだささやかな一歩ではあるが、暗雲立ち込める現状に風穴を明け、前途を照らし出す光明として発展させてゆきたい。

格差・不平等を拡大しマイノリティへの憎悪を煽る排外主義ナショナリズムを許すな! 沖縄への弾圧とヘイト攻撃に抗し沖縄の闘いに連帯しよう! 日本の難民・入管政策を改め難民を受け入れろ! 移住労働者の権利を守り、当事者と結んで闘おう! 生きる権利に国境はない! 権利のための闘いを圧殺する「共謀罪」を葬り去ろう!


                                2017416
           今こそ、排外主義にNO! 4.16ACTION参加者一同